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「喜平」とは

2022/10/27

 

10月も終わりに近づき,急激に気温が下がってまいりました。ご来店いただくお客様とよく気温のことが話題になるのですが,ここ何年か春と秋がない(極端に短い)ように感じることがあります。つい先週まで半袖Tシャツだったのに,いきなりトレーナーやニットを着なければなりません。ここまで急激な気温の変化に体が付いて来ないと感じます。体調管理に気を配りたいと思います。

 

当店で一番取り扱いが多いお品物は貴金属製品です。その貴金属製品の中でも特に多いのが「喜平」と呼ばれるデザインの商品です。画像にもありますデザインが「喜平」です。

 

「喜平」とは,鎖のつなぎ方の名称のうちの1つです。「鎖のコマを90度ひねって,つぶしたデザイン」というとイメージしていただけるでしょうか。

 

このデザインですが,「編み方」と「カットの仕方」でさらに名称が変わります。

鎖の1つのコマに,1つのコマをつなげたものをシングル喜平,2つのコマをつなげたものをダブル喜平,3つのコマをつなげたものをトリプル喜平と呼びます。

 鎖の表面をカットすることによってできる平面の数で,2面,6面,8面,12面,さらにはMカット(14面,16面)と呼ばれるデザインもあります。

 

「編み方」の数が増えるほど,鎖のコマとコマの間の隙間が少なくなります。

「カット」の数が増えるほど,光を反射する面が増え,輝きが増します。

ただ,これらの加工が増えれば価格も高価になります。

 

「喜平」のデザインは主にネックレス,ブレスレット,アンクレット,指輪,ピアスなどに用いられています。ですから「喜平」を購入される方は主に「ジュエリー」として購入されることが多いでしょう。その場合,自分の好みのデザイン(編み方やカット),また重量の物を購入されるかと思います。

 

一方で,「喜平」を「資産」として購入される方も少なくありません。その場合,デザインよりも,買価と売価の差が少ないシンプルなデザインを購入されることでしょう。「喜平」デザインは,そのシンプルさゆえコストが少なく,資産としての価格と買価の差額が非常に少なくなっています。デザインにコストがかかればかかるほど,この差額は大きくなってしまいます。

 

では,「喜平」は本当に資産として成り立つのでしょうか。この点もお客様とよく話題になります。長年ご利用いただいているお客様の中には,以前の金の値段をご存じの方もおみえになります。20数年前の話ですが,当時18金の当店の売価が1グラム1,200円という時期が長かったです。私が覚えている範囲では,最安は1グラム1,000円でした。

それがこの記事を書いている202210月の時点では,当店の買価は1グラム6,000円を超えています。(※質入れの金額は異なります。)売価ではなく買価がです。

例えば,最安時期に18金のネックレス50グラムを5万円で購入いただいていれば,今お売りいただけると30万円になるということです。 6倍になります。

 

すごいとお感じになるかもしれません。しかしこれも話題になりますが,換金のために20年も品物を取っておくことはなかなか難しいと思います。私なら,1グラム3,000円にもならないころに売ってしまうでしょう。貴金属の値段の動きなどだれにも読めません。もちろん値段が上がったので売ってしまうというお客様も多いのですが,それ以上に多いのは「現在の値段ではもう買うことができない」という理由で,売却ではなく「質入れ」をご利用されるお客様が多いです。

 

このように「喜平」は資産としても活用することができます。もちろん価格は常に変動しているため下がるということもあるのですが,換金性に優れた商品と言えるでしょう。ジュエリーショップなどで新品を購入されるよりも,当店のような質屋で中古品を購入された方が,換金率はさらに高くなると言えます。

 

当店では「喜平」製品も取り扱っております。よろしければご利用ください。

 

ひらいわ質店

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